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蕁麻疹とは?

蕁麻疹とは、急に全身の皮膚が赤くポツポツと腫れて、激しいかゆみを伴う病気です。原因不明で発症することが多く、数時間の一時的な症状で治まるものから、6週間以上も症状が続くものまであります。
多くが皮膚症状のみの軽症で治まりますが、呼吸困難、嘔吐、血圧低下といったアナフィラキシーショックへ重症化することもあり、注意が必要です。
ショックを起こすと命に関わりますので、初期の皮膚症状が現れた際は、お早めに東淀川区・淡路駅のよしかわ内科・外科へご連絡ください。
蕁麻疹の症状
蕁麻疹は、原因物質に触れてから急速に発症する特徴があり、以下の症状が現れます。
- 蚊にさされたように赤く円形に膨らむ
- ふくらみの大きさは、1mmから手の平くらいまで様々
- 皮膚の焼けるようなかゆみやチクチク感
- どこでも全身に現れる
- 数時間で急速に症状が現れて消失する など
特に赤い膨疹は、アレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)がなくなれば2時間ほどで跡形もなく消失します。
多くの場合、一時的な症状で治まりますが、6時間以上も症状が続く慢性蕁麻疹や、食物アレルギーによる呼吸困難や腹痛へと悪化することがあります。
蕁麻疹の原因と種類
蕁麻疹の原因
蕁麻疹の発症には、ヒスタミンが分泌されることが関わっています。
皮膚にはマスト細胞(アレルゲンに対抗する細胞)があり、この細胞がアレルギー反応と戦うためにヒスタミンを分泌する仕組みを持っています。ヒスタミンは、かゆみなどの症状を引き起こす成分を持っているため、アレルギー症状を発症するのです。
蕁麻疹の種類
蕁麻疹は、大きく以下の3種類に分類されます。
アレルギー性
主に、ラテックスゴム、食べ物、薬剤、植物・昆虫への接触がきっかけとなり発症します。このようなアレルゲンは、血圧低下や喘息症状といったアナフィラキシーショックを引き起こすことがあるため、重症化を防ぐ初期対応が重要です。
非アレルギー性
主に、機械への接触、温熱、日光、汗、ストレスなどが組み合わさることで発症します。特定物質への過敏症が関わっているため、同様のアレルゲンに接触すると繰り返し発症することもあります。
特発性
蕁麻疹のうち約7割が、原因不明の特発性蕁麻疹であると言われています。
発症して6週間以内で治まる急性蕁麻疹と、6週間以上続く慢性蕁麻疹があり、長期に渡って症状が続く特徴があります。
蕁麻疹の検査
血液検査
アレルギー反応や炎症の有無を評価するために、血液検査で以下の項目を調べます。
- IgEレベルの測定
- 特異的IgE測定
- 全血球計算
- C反応性蛋白質(CRP) など
アレルギー検査
蕁麻疹の原因となるアレルゲンを特定するため、以下のようなアレルギー検査を行うことができます。
- View39:39種類の代表的なアレルゲンに対するアレルギー検査
- ドロップスクリーン:少量の採血で複数のアレルゲンを調べることができる検査
蕁麻疹の治療
蕁麻疹を発症した際は、アレルギー反応が生じにくくなるように薬物療法や日常生活の工夫を行う必要があります。
薬物療法
蕁麻疹の悪化および再発予防のために、病状に応じて以下のような薬剤の使用を検討します。
- 抗ヒスタミン薬
- 副腎皮質ステロイド薬
- 免疫抑制薬
- 抗IgE抗体治療薬 など
なお、慢性蕁麻疹の場合は長期服用による副作用が現れる可能性があるため、適宜経過を評価し、内服量や内容の調節を行います。
日常生活の工夫
蕁麻疹の原因となる刺激を避けることも重要です。特定の食物、薬剤、成分などが原因と判明した場合、これらの摂取や接触を避けられるよう工夫しましょう。