花粉症

花粉症

花粉症とは?

花粉症とは?

花粉症は季節性アレルギー性鼻炎であり、体内に花粉が入ることで、くしゃみや鼻水などの症状を引き起こす病気です。

人の体内において、花粉は異物として認識されており、花粉の侵入をきっかけに作られた抗体はアレルギーと戦うマスト細胞にくっつく仕組みがあります。そして再度、花粉が体内へ侵入した際に、マスト細胞から分泌されたヒスタミンが全身の神経や血管を刺激し、アレルギー症状を引き起こすのです。

アレルギー症状を引き起こす花粉は多くあり、冬を除くすべての時期で花粉症に悩まれる方もいらっしゃいます。花粉症のつらい症状でお悩みの方は、東淀川区・淡路駅のよしかわ内科・外科へお気軽にご相談ください。

花粉症の症状

  • くしゃみ
  • 鼻水
  • 鼻づまり
  • 目のかゆみ
  • 頭痛
  • 涙が出る
  • 充血 など

花粉症の原因

花粉症の原因となる花粉は50種類近くあり、植物によって花粉が飛散する時期や飛散ピークを迎える地域が異なります。

一般的に「1月~スギ」「3月~ヒノキ」「5月~イネ」「9月~ブタクサ」などの花粉が風に乗って飛散するとされ、これらの該当する植物が繁殖する時期に発症します。

以下にて、花粉症に関わる花粉の一部をご紹介します。

ヒノキ

ヒノキは、北海道と沖縄を除く国内各地に広く生息しており、花粉量が多い樹木です。
主に東海地方から西にかけて植林されているため、風向きによってはスギ花粉よりも飛散量が増えることがあります。

スギ

スギは北海道から九州まで広く生息している樹木で、花粉を多量に発生させます。
花粉は風によって森林がない都会まで飛んでいくため、人への影響が多く現れやすく、花粉症の約7割がスギ花粉によるものと言われています。

ハンノキ

ハンノキは、10mから20mほどの高い樹木であり、国内各地の公園や林道沿いに植林されています。
人に身近な環境で3月以降に花粉の飛散のピークを迎え、花粉症を引き起こします。

シラカンバ

シラカンバは、北海道、福井、静岡、その他標高の高い地域に植林されている樹木で、白樺(シラカバ)として広く知られています。主に5月以降に花粉の飛散のピークを迎えます。

カモガヤ

カモガヤは、イネ科の植物で、水田、河川敷といった田園地域に多く生息しています。
毎年8月前後に花粉を飛散させますが、イネ科の植物はさほど高さがないため、花粉の飛散距離は100mほどです。

ブタクサ

ブタクサは、キク科の植物で、民家や歩道脇などに生息しています。
人にとって生息環境が近い植物であるため、花粉飛散量は少ないながらも、9月以降になると発症する方が増える傾向にあります。

カナムグラ

カナムグラは、アサ科のつる植物で、国内各地の道路脇や林道などに生息しています。
花粉の飛散距離は10mほどですが、強い繁殖力によって人の生活環境の近くまで繁殖します。

花粉症の検査

血液検査

アレルギー反応や炎症の有無を評価するために、血液検査で以下の項目を調べます。

  • IgEレベルの測定
  • 特異的IgE測定
  • 全血球計算
  • C反応性蛋白質(CRP) など

アレルギー検査

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39種類の代表的なアレルゲン(花粉、ハウスダスト、食物など)に対するアレルギー検査です。一度の採血で多くのアレルゲンを調べることができ、ご自身のアレルギーの原因を特定するのに役立ちます。

ドロップスクリーン

わずかな量の血液で複数のアレルゲンを調べることができる検査方法です。採血の負担が少なく、小さなお子様にも受けていただきやすい検査です。結果は数値で示されるため、アレルギーの程度を客観的に評価することができます。

 

花粉症の治療

花粉症を発症した際は、症状を緩和する対症療法と日常生活の工夫を組み合わせて、つらい症状の軽減を目指します。

対症療法

花粉症のつらい症状である、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみを和らげるため、以下の内服薬・点眼薬・点鼻薬を組み合わせて使用します。

  • 抗ヒスタミン薬
  • ケミカルメディエーター遊離抑制薬
  • 抗ロイコトリエン薬
  • プロスタグランジンD2・トロンボキサンA2受容体拮抗薬
  • Th2サイトカイン阻害薬
  • 副腎皮質ステロイド薬
  • 点鼻用血管収縮薬 など

日常生活の工夫

内服薬などを使用しても、季節に沿って花粉の増減があるため、花粉症を防ぎきれません。
各花粉の飛散時期を把握して、以下のように工夫してみましょう。

  • 外出時は眼鏡やゴーグル、マスクを装着する
  • 帰宅時は衣類の表面から花粉を落としてから自宅へ入る
  • 凹凸の少ない衣服を使用する
  • 顔を洗う、うがいをする
  • コンタクトレンズの使用は控える など

舌下免疫療法について

当院では、スギ花粉症に対する新しい治療方法として、舌下免疫療法を行っています。これは、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を少量から徐々に増やしながら舌の下に投与し、体を慣らしていくことで症状を改善する治療です。

舌下免疫療法の特徴

根本的な治療が期待できる

従来の対症療法(お薬による治療)は症状を抑える治療ですが、舌下免疫療法は体質自体を改善し、花粉に対する過剰な反応を抑制する治療方法です。

服薬による眠気などの副作用が少ない

抗ヒスタミン薬などでよく見られる眠気などの副作用が少なく、仕事や学業に支障をきたしにくい治療方法です。

自宅で継続できる

初回は医師の監督のもとで行いますが、その後はご自宅で継続できます。毎日の生活の中で無理なく続けることができます。

長期的な効果が期待できる

3~5年の治療期間を経ることで、治療終了後も効果が持続することが期待できます。花粉の季節を快適に過ごせるようになる可能性が高まります。

治療期間

舌下免疫療法は長期的な治療で、3~5年間の継続が推奨されています。

治療の流れ

初回は医師の監督のもとで投与を行い、その後は毎日ご自宅で継続していただきます。
個人差がありますが、多くの場合6か月程度で症状の改善が期待できます。

STEP01

初診

問診、診察、アレルギー検査(血液検査)を行い、舌下免疫療法の適応を確認します。

STEP02

治療開始日(初回投与)

医師の指導のもと、院内で初回の薬剤投与を行います。
投与後30分間は院内で経過観察を行います。

STEP03

初期量期(1週間)

翌日から1週間、自宅で毎日少量の薬剤を服用します。

STEP04

維持期

2週目以降は維持量に増量して継続します。

STEP05

定期的な診察

治療開始から1週間後に再診します。

 
その後は1~2週間おきに診察を受け、最終的に月1回の定期診察となります。

適応について

舌下免疫療法は以下の方が対象となります。

対象となる方

  • 5歳以上の患者様
  • アレルギー症状が比較的重症の方
  • 抗アレルギー薬で眠気などの副作用が気になる方
  • 薬物療法を減らしたい方
  • スギ花粉症、またはダニ(ハウスダスト)アレルギー性鼻炎の方 など

適応外となる方

一方、以下の方は治療を受けられない場合があります。

  • 5歳未満の小児
  • 重症の気管支喘息がある方
  • β遮断薬を服用中の方(高血圧、狭心症などの治療薬)
  • 妊娠中の方
  • 重度の全身疾患がある方
  • 口腔アレルギー症候群の方
  • 急性感染症に罹患中の方
  • 定期的な通院が難しい方 など

治療を始める前には、医師による診察とアレルギー検査が必要です。なお、治療効果には個人差があり、効果が得られにくい場合もあります。詳しくは医師にご相談ください。

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